レンズや検眼機の提供だけでなく小売店の販売促進までサポートを行い、ビジネスパートナーとしての関係性を築く制度「ZEISS Business Partner Program(以下「ZBPP」)」。なぜZEISSがこのような制度を提供しているのか、実際にZBPPに参画している眼鏡店にとってどのようなメリット・変化があるのか。それらを調査するべく、今回は海外のパートナー(眼鏡店様)に対して取材をしてきました。
まずは「ZBPP」についてマーケティング責任者の乾さんに紹介していただきました
私たちZEISSはお客様(眼鏡店様)とのパートナーシップを構築し、お客様を成功に導くという側面でZBPPという制度を展開しております。パートナーシップを結ぶことでZEISSブランドの活用を含め、お客様の志に応じてZEISSから様々なサポートを受けられる制度です。
このプログラムは4段階のグレード(Dealer、Vision Partner、Vision Expert、ZEISS VISION CENTER)に分かれており、サポートの内容に違いがあります。ZEISS VISION CENTERは現在38カ国、280店舗以上展開しており、2019年に福岡に日本初オープン、2021年には銀座にもオープンしました。Vision Expertは30カ国以上2100店舗以上、日本では現在7店舗展開ですが、今後さらに拡大の予定です。
なぜこのような制度を提供しているのか
ZEISSは、お客様を成功に導く"Customer Success in Focus" という理念のもと、お客様の目標を実現することに力を注いでいます。例えば売上を上げたい、集客を増やしたい、お店の評判を上げたいなどです。
そのためには、レンズや測定器を提供するだけではなく、さまざまな角度からお客様のビジネスを成功に導くための製品・サービスを開発し、ビジネスパートナーとしてお客様の成功にフォーカスしたサービスを提供することが必要です。
グレードによりますが、ZEISSブランドの活用やZEISS関連の広告支援などのマーケティングサポート、新製品発売時のモニターレンズ・販促物などの提供し、顧客との信頼関係を築き上げていきたいと考えております。
アジア圏で特にZBPPを広く展開しているZEISS VISION Taiwan、現在70軒以上の店舗様がZEISS Vision Expertに参画しています。今回は前編・後編で台湾の眼鏡店オーナー様に、ZBPPに参画した理由やZEISS Vision Expertになったあと店舗の変化など、リアルな声を語っていただきました。
前編は四季眼鏡(Four Seasons Optical)のQianさんにお話を伺いました。
台湾の眼鏡店様の視点からみた、ZEISSブランドの知名度や印象を教えてください。
台湾ではZEISSの認知度は昔からあると思います。私自身8歳の時に初めてかけたメガネはZEISSレンズでしたし、当時、興味のあった天体望遠鏡関連でもZEISSの名前をよく聞きましたね。台湾のIT業界では半導体関連企業の影響でZEISSの機械が採用されていて、医者や研究者の多くはZEISSの医療機器を使用しています。
ドイツブランドは台湾社会では憧れの存在でもあるので、知名度は年々広まっていると思いますね。
様々なレンズメーカーがある中、ZBPPに参画した理由を教えてください。
私は元々、電子機器関連の仕事をしていました。仕事で目を酷使しており、目の疲れに悩まされましたが、眼科に通っても中々解決できなかったことをきっかけにオプティカルの知識を勉強し、この業界に就くことを決意しました。
そんな中、2003年にZEISSが主催するドイツのイベントへの招待が届き、ZEISSの測定機器であるVTSの凄さを体感。長年解明できていなかった目に関する問題がVTSで具体的に特定できて、とても感動しました。それがきっかけでZBPPに参画を決意し、今は台湾で5つの店舗を展開していますが、すべてVision Expertに認定されています。
「ZEISS Vision Expert(以下、ZVE)」に認定されて、どのような変化がありましたか?
ZVEに認定されてから、i.Profiler plusとVISUFIT1000を導入しました。それによって、お客様の満足度はより向上しましたね。Iprofilerはユーザーの目の問題をより細かく具体化できる機能があり、顧客自身が気付いてない問題も特定できます。例えば、測定を受けてZEISSレンズに切り替えたお客様からは以前と比較して、より快適な視覚体験になったとよく聞きます。Quality of Vision(QOV)の改善でQuality of Life(QOL)も改善されたことが一番うれしいことです。
今後のZEISSにどんな思いや期待がありますでしょうか?
デジタル領域における開発活用を期待しています。
今までの各種サービスをiPadへの統合、StoreLocatorの開発や展示会で拝見したZEISS Virtual Try onなど、私たち小売店ではなかなかたどり着かない領域だと思います。もちろん、初心を忘れずにより良いレンズと検眼機器の開発と、リテールのデジタル化サポートを今後も期待しています。
四季眼鏡 Four Seasons Optical