• 伝える人
    高橋 憲治郎

    MYKITA Shop Tokyo
    ショップマネージャー

    ブランドが掲げる機能美の実現に
    欠かせない、ツァイスのレンズ。
    2021.12.6

機能とデザインが両立したジャーマンプロダクトらしい魅力を備える〈MYKITA(マイキータ)〉は、ベルリンに拠点を置くアイウェアブランド。ファッションブランドとのコラボレーションも多く、感度の高い人たちからも多くの支持を集めています。日本には、東京と大阪にそれぞれオンリーショップを構えており、ブランドの世界観を体現したクールな佇まいも人気です。今回は、表参道にオープンして11年という、MYKITA Shop Tokyoのショップマネージャーを務める高橋 憲治郎さんに、ブランドの背景や、ツァイスレンズとの深い関わりについて話を聞きました。

「ザ・モダン・マニュファクトリー」を表現した
都会的な店舗。 

ファッション好きには特によく知られるブランドですが、改めてその歴史や背景を教えてください。

2003年に、世界的なアイウェア展覧会「SILMO」でデビューしました。名前の意味は、「私の幼稚園」ですが、これは創業当時に使用していた建物がKITA(キータ)と呼ばれる、日本でいう幼稚園の跡地だったことに由来します。コンセプトに、「ザ・モダン・マニュファクトリー」を掲げたアイウェアづくりを徹底しています。これは、職人によるマイスター技術に、インダストリアルな最新技術を融合したもので、機能とデザインを両立させています。また、ファッションブランドとのコラボレーションも多々ありますので、そうした面で、感度の高い方を含め、幅広い層のお客様にいらしていただけていると感じます。 

アイウェア同様に、東京も大阪もクールなデザインの素敵なショップですが、こちらはブランドの世界観をイメージされているのですか。

はい。モダンさと機能、その両方をイメージした店舗デザインに仕上がっています。世界にある18のオンリーショップすべてに該当するのですが、最大の特徴は、MYKITA WALL(マイキータウォール)というブランドシグネチャーにもなっている展示什器です。MYKITA Shop Osakaでは、工業的でクールな印象が強い壁の出隅をすべてラウンド加工し、また、ウォールと正反対の木製材料を使った店内什器とをリミックスすることで、程よい違和感を醸しています。MYKITA Shop Tokyoも同様に、インダストリアルなシャープさと木目の柔らかな印象でツイスト感を醸しています。また、各店舗の商品在庫は、航空機で使用されている機内用トローリーに保管していますこれも、機能とデザインを両立するブランドを象徴するアイテム。メガネ店によくある工具なども表に出すことなく、「ザ・モダン・マニュファクトリー」というテーマにのっとったデザインとなっています。 

MYKITA Shop Tokyo
MYKITA Shop Osaka

ジャーマンプロダクトらしい機能美を体現。

ショップでアイウェアを拝見すると、非常に美しく、掛け心地も軽いのですが、製品の特徴を教えてください。

ディテールの面で機能的な特徴となっているのが、ネジを使わない「スパイラルヒンジ」です。これは、テンプルがフレームと接続する先端部分を曲げてスパイラル状に造形することで、丁番(ヒンジ)の役割を持たせた、〈マイキータ〉が特許を取得している独自の機構です。ひとつの構造体を使用することで、ネジによる接続や、部品の接着などがないために、丈夫で壊れにくいことが特徴として挙げられます。これは、ベルリンにある私たちの拠点、MYKITA HAUS(マイキータハウス)で、職人たちが手作業で生み出す作業の賜物ですね。また、使用するステンレススチールも、医療用にも使われる上質な素材となっています。このようなこだわりは、〈マイキータ〉がすべてのアイウェアにおいて誠実に向き合い、最上級の機能を備えながら、美的な意味でもプロダクトとしても、時代を超越することを目的としているからです。 

MYKITA Shop Osaka店内のMYKITA WALLが描く、美しいカーブ。

メイド・イン・ジャーマニーのプロダクトに、ブランドの哲学が見事に反映されていますね。

はい。現在、旧東ベルリン側に位置する私たちの製造拠点は、MYKITA HAUSと呼んでいるクラシカルな建物となっています。かつては、万年筆で知られるペリカンというブランドが入っていたビルなのですが、そこに、創業者でもあるクリエイティブディレクターのモーリッツ・クルーガー以下、デザインチームをはじめ、研究開発や製作チームといったすべての機能が集約されているんです。非常に和気藹々とした空間で、ランチタイムには職人がデザインチームと意見交換したり、職人が社長に「こんなアイデアは実現できる?」というような話をしたり、円滑なコミュニケーションがとられています。そういったクリエイティブなムードの中、年間3〜4回というペースで新製品が生まれています。 

活発なムードがお話からも感じられますね。コラボレーションなどはどのように生まれるのですか?

基本的には、本国が主導しているので、その実態は私たちも詳細にはわかりかねるのですが、ありがたいことにそうしたオファーは、年間相当数あるようです。が、実際に実現するのは、ごくわずか。これには、モノづくりへの思いが共有できるかというようなハードルがあるかと思います。日本では、ミュージシャンの常田大希さんとのコラボレーションである〈MYKITA for DAIKI TSUNETA〉がローンチして話題となりました。これは日本主体で世界に向けて発信する企画でした。というのも、元々常田氏が長年、当社製品を愛用していたことがきっかけで、ともにそのクリエイティビティにリスペクトをしあった結果となっています。クリエイターでもありスタイリストの倉田 強さんをディレクターとして迎え、互いの意見をすりあわせ、有意義なコラボレーションができたと自負しています。 

※2021年12月時点でMYKITA Shopでは〈MYKITA for DAIKI TSUNETA〉は完売しております。

ツァイスレンズとの蜜月は、
互いのリスペクトの賜物。

ツァイスレンズを採用していらっしゃいますが、その理由を聞かせてください。

本国では、創業時からずっとタッグを組んでおります。アイウェアは道具なので、機能が何より優先されます。ツァイスレンズの魅力は、まず、視界が明るく感じられる点が優れています。そして、最大の魅力というのは、自社で検査機器を製造している点です。医療用機器にも秀でるツァイスさんですから、目に関する膨大なデータが蓄積されています。 これらのデータをもとに、私たちが使用している視力測定器「i.Profiler Plus」では、0.01刻み(通常は0.25刻み)の高い精度で、左右の見え方の調整や細かなピント調整が可能となりました。 

MYKITA Shop Osakaの測定スペースは完全個室なので、落ち着いて検眼を行うことができる。

また、MYKITA Shop Tokyoに設置している「i.Terminal2」や、MYKITA Shop Osakaに設置している「VISUFIT 1000」では、レンズのデザインに関する仔細な調整が可能となり、よりお客さまに合ったレンズを提案できるのです。また、レンズを削り出す技術も非常に高く、特許技術がありますので、私たちのように凝ったフレームに対応したレンズの製造が可能。つまり、お客様の目と、アイウェアのデザインと、その両方にマッチした高性能なレンズを製造できるという点が優れていると感じます。 

なるほど。機能とデザインを融合させるコンセプトにもぴったりですね。

実は、MYKITA Shop Tokyoがオープンしたのは2010年のことなのですが、その当初より本国から「レンズはツァイスで!」というリクエストがありました。もちろん同じドイツの製造業者としてリスペクトしあっているという点も大きいでしょうが、こうした優れたレンズ製造の技術を知れば、なるほどと、非常に合点がいったのを覚えています。

丁寧なカウンセリングで最適な提案を。 

クールな空間ですが、かなり丁寧な対応だと感じました。接客時に心掛けている点などはいかがですか。

もちろん、お客様の立場に立つということを重視しています。意外にもご本人が気付かれていない「見えにくさ」も、カウンセリングを通じて見えてくることもしばしばです。そうした問題を引き出して、丁寧に解決法を提案していくことを心掛けています。実際、検眼で1.0が見えなかったお客様が、遠方視力の矯正を求めて来店されました。ですが、お話を進めるうちに、設計系のお仕事で一日6時間のデスクワークによる中間〜近距離の視野の方が、眼に負担を掛けていることが判明。結果、ドライブ用の遠近両用「DriveSafeレンズ」と、仕事用に室内(中近)用「Officeレンズ」の2本をご提案して、ご購入となりました。コミュニケーションを深めることで、よりよいソリューションが提案できると考えております。

レンズ選びにおいて、最近では、どういったリクエストが多いのでしょうか。

最近では、特にオンラインのリモート会議が増えているようで、その際の画面共有で示される書類のフォントが、自分でサイズ調整ができないので見えづらい、というような割と具体的なお悩みが結構多いですね。その場合は、中間視野に適した中近両用の「Officeレンズ」を提案することが増えました。こうしたお悩みにもツァイスレンズは応えてくれています。 

ツァイスのレンズに合う、おすすめのフレームはどちらですか? 

基本的に、〈マイキータ〉のメガネのレンズサイズは全体的に天地幅(縦幅)が長く、ツァイスレンズのスペックを生かせるものが多い傾向にあると感じています。最新のレンズデザインのものを使用し、正確な測定を行っても、実際ご着用いただくメガネのレンズが小さすぎると視野が狭くなってしまい、機能を十分に果たせない可能性があるからです。 

トレンドを踏まえて選んだのは、写真の5本。「LITE ACETATE」コレクションのパントタイプの「PAULSON/ポールソン」には、サングラスレンズをはめて、シックな装いに。3Dプリンターで造形したポリアミド製フレーム「FIR/フィア」は、軽量で独自の素材感が個性的です。グリーンがアクセントとなる「STINE/スティン」は、バタフライフレームで女性向けですね。「LESS RIM」コレクションの「WATARU/ワタル」は、細くて癖のないデザインで、軽快な印象。ラウンドフレームの「LUMI/ルミ」は、ピンクゴールドがやさしい雰囲気でおすすめです。  

いずれにしても、丁寧なカウンセリングと、ツァイスの機器が揃う当店ならば、きっとご満足いただけるアイウェア選びができると思います。ぜひ店舗でお試しになってみてください。 

高橋 憲治郎
MYKITA Shop Tokyo
ショップマネージャー
MYKITA Shop Tokyo
東京都渋谷区神宮前5-11-6 B1階
03-6427-5232

MYKITA Shop Osaka
大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-8-3 心斎橋PARCO 2階
06-6563-7747

MYKITA

ZEISS LENS
良いメガネの秘密。

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テンプル
メガネの部位名称を覚えれば
お店での会話がスムーズに。
メガネは様々なパーツで構成されており、それぞれに名称があります。まずフロントのレンズを囲っている部位を「リム」、鼻をまたぐようにして左右のリムを繋いでいる部位を「ブリッジ」といいます。そのブリッジの裏側付近に付いているのが、安定した掛け心地をもたらす「ノーズパッド」です。パッドに付いている調整用のメタルアームは、「クリングス」といいます。また、フロントからすらりと伸びた耳にかけるパーツを「テンプル」といい、テンプルを折り畳むためのパーツが「丁番」です。この丁番はフロントの両端にある「智(ち)」もしくは「ヨロイ」といわれる箇所に取り付けられています。さらにメタルフレームの場合、テンプルの先端にプラスチックのパーツが被せられていることが多く、これを「モダン」といいます。これらを全部覚えておけば、メガネ通を気取れるかも!?