• 伝える人

    ツァイスと手を取り合い
    目指すは日本一の
    「視機能提供集団」。

    佐藤 雅士
    ZEISSビジョンセンター福岡
    店長
    宮田 ちひろ
    ZEISSビジョンセンター東京銀座
    店長
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    2022.5.30

〈カールツァイス〉が誇る最新の測定機器やレンズが揃い、その世界観を存分に体験できる「ZEISSビジョンセンター」。日本では、現在福岡天神と東京銀座にて展開しています。今回は「ZEISSビジョンセンター福岡」店長の佐藤 雅士さんと、「ZEISSビジョンセンター東京銀座」店長の宮田 ちひろさんに、店舗の特徴や検査・接客へのこだわりについてお話を伺いました。

創業時より続くドイツとの関わり。

まずは、おふたりの経歴を教えてください。

佐藤:このビジョンセンターを運営している〈パーソナル・グラス・アイックス〉に入社して、今年で13年目になります。2019年にZEISSビジョンセンター福岡店がオープンし、当時より店長を務めています。 

宮田:大学卒業後、国家資格・視能訓練士を取得し、眼科に3年間勤めた経験があります。その後アイックスに入社し、今年で7年目です。福岡にて佐藤さんの元で働いた後、2017年のアイックス銀座店出店にともない東京へ。2021年12月にZEISSセンター東京銀座へと移転リニューアルして約半年が経ったところです。 

ZEISSビジョンセンター福岡の外観(写真左)とZEISSビジョンセンター東京銀座の外観(写真右)。

ZEISSビジョンセンターとはどういったところなのでしょうか。 

佐藤:ツァイスの最新機器をすべて揃えており、精密な測定や丁寧なコンサルティングにより、完全オーダーメイドのメガネを作ることができる施設です。ツァイスから新しいレンズが発売されたときにはどこよりも早くご紹介できますし、ビジョンセンターでしか取り扱いのないフレームも置いています。 

オープン以来小さなお子さんからご年配の方まで幅広い方にご来店いただいていますが、もともとツァイスというブランドをご存知の方が多いなという印象です。ツァイスのカメラレンズを使っているフォトグラファーの方や、医療機器でその名を知ってくださっている医療従事者の方、中には眼科の先生もいらっしゃいます。どちらも路面店なのですが、福岡店の店頭には宇宙飛行士の等身大マネキンが置かれているので、それを見て入ってきてくださる方もいますね。 

福岡店の店頭に置いてある宇宙飛行士の等身大マネキン。 

2019年に日本初のZEISSビジョンセンターとして福岡店がオープンし、2年後に銀座店がオープンしています。その経緯を教えてください。

宮田:もともとは福岡の飯塚市で「パーソナル・グラス・アイックス」という眼鏡店を80年ほど営業していました。口コミで福岡市内や県外からいらっしゃるお客様も多く、いずれ繁華街に出たいという思いがあったんです。そうして福岡の天神へ移転するタイミングで、以前よりツァイスさんからお話をいただいていたビジョンセンターとして出店することになりました。福岡店に続き、銀座店も数年後にはビジョンセンターにしようと計画をしておりました。コロナ禍で、いい場所に出会えたこともあり、ツァイスビジョンセンター東京銀座のオープンに繋がりました。 

銀座店にある通称“グリーンウォール”(写真左)と福岡店の広々とした待合スペース(写真右)。 

ツァイスとの関わりは、以前から深かったのですか? 

佐藤:弊社ではドイツ式両眼視機能検査を導入していまして、社長はその検査法を提唱したドイツのハーゼ先生から45年ほど前に直接指導を受けた経験があるんです。それがドイツとの関わりのきっかけで、ハーゼ理論が落とし込まれたツァイスの検査機をアナログの頃から使い続けていたんですね。その後、ある展示会で当時の最新機器を見せてもらい、そこからより関わりが濃厚になりツァイスのレンズも販売するようになりました。 

目の負担を軽減する 
「ドイツ式両眼視機能検査」。 

そもそも、ドイツ式両眼視機能検査とはどのような検査なのでしょうか。

宮田:一般的に、メガネを作る際の検査では片目ずつ測定し、近視や遠視、乱視などの度数を決定します。ですが実際のところ、人はモノを見る際に左右の視線にズレがあり、そのズレを無意識に正しい位置に合わせているんですね。アメリカ式では負荷をかけた状態でズレを測るのに対し、ドイツ式では日常視に近い環境下でそのズレが1メートル先で何㎝起こっているかを測定し、脳でどのように処理をしているのかを調べられます。目が頑張って視線を合わせようとしているものを眼鏡で補ってあげることで、その人が持っている視機能を最大限に引き出すことができます。 

たとえば1.0や1.2など視力が出ていても、クラクラする、頭が痛い、目が疲れるといったことがあるのは、視線のズレを脳が補正しているからなんです。度数を下げると症状は和らぎますが、今度は視力が出にくくなったり、遠近感が悪くなったりしてパフォーマンスが低下してしまいます。パフォーマンスを上げるためには、視力を出すのと同時に、ズレを補正する必要があるんです。 

ドイツ式両眼視機能検査を行うにあたり、ツァイスの測定機器はどのように活用されているのでしょうか。

宮田:検査では度数を0.25単位でしか計測できませんが、「i.Profiler® plus」を使えば、0.01刻みで度数が導き出せます。さらに瞳孔が開いた際の度数が計測できるので、昼と夜の見え方がどう変わってくるかが画面上で可視化でき、お客様への説明もスムーズです。自分では見え方をうまく伝えられないお子さんの検査結果も可視化できるため、親御さんにも安心していただけます。「i.Scription®」での解析により、その0.01刻みの度数をレンズに反映できるのも、ツァイスの優れた点ですね。 

実際に「i.Profiler® plus」を体験するモデル。近視、遠視、乱視の程度や角膜のカーブの程度、瞳孔の大きさなどを測定することができる。

ドイツ式では目のズレをプリズムレンズで補正するのですが、やはりツァイスはハーゼ理論がベースにあるので、プリズムレンズを作る技術も高いんです。他のメーカーでは対応できないものでも作ってもらえるなど、ツァイスの高い技術力があってこそ私たちもお客様に喜んでいただくことができます。実は来店するお客様の半数以上が口コミでいらしていただいた方なんです。 

佐藤:実際に、当店には目の疲れを抱えている方や、他店や眼科で「これ以上視力が出ない」と言われてしまった方など、目で困っている方がたくさんいらっしゃるんです。そうした方に対しても、見え方に妥協することなく最高のものをお届けしたいと常に思っています。 

レンズのパフォーマンスを 
最大限に発揮させるために。 

「ZEISS VISUFIT 1000」は、どのような役割を果たしているのでしょうか。 

宮田:「ZEISS VISUFIT 1000」は、半円状になった部分に設置された9台のカメラで、顔のデータを180度撮影・計測できる機器です。お客様が選んだフレームをしっかりフィッティングした状態で計測することで、フレームの傾きやカーブ、そして左右の黒目の位置など眼鏡を作るのに必要なデータを高精度に得ることができます。レンズのパフォーマンスを最大限に発揮するオーダーメイドレンズを作るためには、このデータが欠かせません。 

たとえばメガネをあつらえる際には、レンズの中心と瞳の中心を合わせることが重要です。一般のお店では左右の瞳の間の距離を測ったら、それを単純に半分に割って中心の値を導き出すのですが、人の顔は必ずしも左右非対称ではないため、これでは正確な数値になりません。「ZEISS VISUFIT 1000」では高さのズレも加味して瞳の位置を精密に計測できるので、違和感のない仕上がりが可能になります。 

フレームを掛けた状態と、掛けていない状態での2パターンを撮影していましたが、それはどうしてですか。 

宮田:フレームのデザインによっては、横から見た際に目元が隠れてしまい、目とレンズの間の距離を計測できないことがあるんです。そうした場合でも、フレームなしとありとで撮影し、その画像を画面上で合成することで角膜の位置を特定することができます。この「頂点間距離」といわれる角膜とレンズの距離も、オーダーメイドレンズを作る上では非常に重要なデータです。ツァイスの機器がすべて揃っていないと、私たちが提供しているドイツ式両眼視機能検査は実現できないと思っています。 

似合うメガネを選ぶために大切なこと。

宮田:また、フレーム着用無しの撮影データからアバターを作り、画面上でバーチャル試着ができるというのも「ZEISS VISUFIT 1000」の魅力です。システム上にあるフレームを実際のサイズ感で試着でき、リアルな着用イメージを確認することができます。カラーレンズを入れた状態での着用イメージも表示できるんですよ。 

立体的なアバターが、本当にリアルですね! 貴店はフレームの提案力にも定評がありますが、似合うメガネを選ぶポイントがあれば教えてください。

宮田:フレーム選びでは形、サイズ、色、素材などがありますが、中でも一番重要なのは、サイズです。片眼レンズの横幅に対して、黒目の位置が中央にくるものがご自身にとってのジャストサイズになります。お洋服はジャストで着たり、少し大きめで着たりなどトレンドがありますよね。メガネにももちろんトレンドはありますが、レンズを入れて掛けるとなるとサイズは無視できません。 

ジャストサイズであれば、バランスよく掛けられると。 

宮田:はい。ですので、接客時にはまず最初にサイズのお話をしています。また、当店ではお客様のサイズを確認し、ライフスタイルや好みをお伺いした上で、私どもがピックアップしたフレームから選んでいただくというスタイルを取っています。 

佐藤:フレームを選ぶ前に目の検査を行うのも、当店の特徴です。というのも、自分に似合うフレームが見つかっても、お客様の度数によってはそれを諦めなくてはいけない場合も出てくるからです。度数が強い場合、フレームが大きいほどレンズの厚みが増してきます。ですから、検査結果を踏まえてフレームを選ぶ必要があるわけです。 

良いメガネを作るためには、フレーム選びも大切なんですね。 

佐藤:はい。フレームは、お顔に合わせた細やかなフィッティングが可能であることも大切です。お店では国内外のアイウェアブランドのフレームを取り揃えていますが、仕入れの際にはその点も重要視しています。どれだけデザインが良くても、掛かり具合が悪いとズレてしまい、レンズの性能も生かせなくなってしまいますからね。 

ツァイスでしか体験できない
最高の視界を届けたい。 

最後に、これからメガネを買おうと思っている方にメッセージをお願いします。 

佐藤:当店ではより多くのお客様に最高の見え方を提供できる「日本一の視機能提供集団」になることを目標に、スタッフ一同切磋琢磨しています。さまざまな眼鏡店がありますが、ZEISSビジョンセンターにはツァイスの最新機器がすべて揃っていますし、検査にはとにかくこだわりを持って取り組んでいます。見え方について悩みを抱えている方がいらしたら、まずは検査だけでも気軽に受けにきていただきたいです。 

宮田:昔から「目と歯は大事!」と言われていますが、実際にどうやって大切にしたらいいかわからない方も多いでしょう。とくに視力が良い方にとって眼科や眼鏡店は縁遠い存在だと思うのですが、そういう方ほどご来店いただきたいですね。 

佐藤:実はご自分で目が良いと思われている方ほど、メガネが必要な場合も少なくないんです。 

宮田:そう、大切なのは視力だけではないんです。目は脳から派生した臓器であり、メガネはそれを矯正する重要なアイテムなのだということはぜひ知ってほしいですね。 

佐藤:どこでメガネを作っても一緒だと思わず、私たちの検査、そしてツァイスのメガネレンズでしか叶えることのできない快適な視界を、ぜひ体験してみてほしいと思います。 

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佐藤 雅士
ZEISSビジョンセンター福岡
店長
2009年に株式会社パーソナル・グラス・アイックスに入社。前職は建設や製造といった全くの異業種。 入社当時から変わらないのは「見る」ということへのこだわり。常にお客様にとって何が最適なものなのかをご提案できるよう心がけている。
宮田 ちひろ
ZEISSビジョンセンター東京銀座
店長
福岡県飯塚市出身。北里大学リハビリテーション学科視能療法学専攻卒業。神奈川県横浜の眼科病院勤務後、2016年株式会社パーソナル・グラス・アイックス入社。現在、同社取締役。一児の母でもあり、仕事と育児の両立に努めている。 
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