• 伝える人
    内田 和芳

    金鳳堂 京橋本店 店長

    ベターではなく、ベストを狙えるのが、
    〈カールツァイス〉のレンズ。
    2021.9.15

明治時代に創業し、まだ東京には3店舗しかメガネ店がなかった頃から営みを続けている〈金鳳堂〉。人情あふれる下町の風情やビジネス街の颯爽とした雰囲気が交差するこの街で店を構えてきた京橋本店。お客様とのエピソードやお店にとってのツァイスの存在について、京橋本店で店長を務める内田 和芳さんにお話を伺いました。

歴史ある下町ならではの温かさと
審美眼を持つお客様に支えられて。

〈金鳳堂〉は、明治時代にこの地で創業したそうですね?

はい、創業は明治20年です。最初は日本橋に店を構え、大正時代に京橋で開店しました。以来本店はずっとこのエリアで営業をしていますが、2016年にここ「京橋エドグラン」に移転しました。「京橋エドグラン」は、歴史的にも貴重な「明治屋京橋ビル」を保存・再生した建物棟と、新築した再開発棟の2棟からなっていて、歴史と未来が交わる場所として誕生しました。歴史を大切にしながら未来に向かって進む、〈金鳳堂〉の歩みにもリンクしていると感じます。

歴史の深い店舗だからこそ、古くからお付き合いのあるお客様も多いのでしょうか?

そうですね。ご家族何代にも渡ってメガネを作ってくださる方もいらっしゃいます。店舗ではお客様のデータを残していますが、長いお付き合いのお客様のデータはまるで1冊の分厚い本のような重みがあり、その方との歴史を物語っています。

80代、90代の方とお話していると、京橋本店の歴代のスタッフについて私たちよりも詳しいこともあるんですよ(笑)。歴史ある下町ならではの温かさや絆に触れられることは、接客の楽しさですね。同時に本物を知るお客様の鋭い感覚や審美眼も日々感じています。たくさんの老舗が並ぶ京橋で長年暮らし、日常的に上質なものに触れている地元の方や、多忙な経営者やビジネスマンなど、1を言えば10伝わるのが当たり前の世界にいるハイエンドなお客様が多く訪れる店舗だからこそ、それにしっかりと応えるために想像力をフルに使うことが大事だと思っています。

歴史の深い店舗だからこそ、古くからお付き合いのあるお客様も多いのでしょうか?

たとえば「合うメガネを作って欲しい」と要望があった場合、“合う”の感覚は人によって全然違うんですよね。メガネづくりとは、もちろん「視力を矯正すること」が第一ですが、どの程度矯正するか、どのような見え方がお好みかは、個人によって様々です。そこにはその方のライフスタイルや感覚が深く関わっていますから、私たちはお客様が“どのような生活をされるか”を想像しながらコミュニケーションを図る必要があるのです。

見え方の正解というのは一人ひとり違うのですね。

はい。誰もが「3m先のものを1.5の視力で見たい」というわけではないということです。もしも全員に同じ見え方をご提案するのであればとても簡単ですが、それでは高い価値は提供できません。最近増えている「リモートワークに合うものを」というご要望に対しても、お部屋の広さはどのくらいか、使っているPCがデスクトップなのかノートなのかなどによっても提案するレンズは変わってきます。「このお客様のライフスタイルならば、こんな見え方を希望しているのではないか」「こうお話されているけれど、本当に求めていることは何だろう」などと相手のお話の背景や本質を想像することが大事だと思っています。

お客様の本質を見極め、
フレームやレンズを提案する。

フレームやレンズをおすすめする際のポイントは何ですか?

フレームに関してはひとつひとつの見た目が違うので、その方の好みに合ったものをおすすめしたり、逆にお客様の視点にはないものを提案させていただくこともあります。ここでも想像力が大事で、定番の安心感を求めているのか、おしゃれな見た目にこだわっているのか、それともイメージチェンジをしたいと思っているのか、お話をする中で見極めていきます。フレームはその人に合っているか、高級感や上質感があるかなど、見れば誰の目にも明らかですから、結果もわかりやすいんですね。せっかく購入したメガネを誰かに「似合っていないよ」と言われてしまえば一発アウト、私たちへの信頼もなくなってしまいます。

こちらで人気のおすすめのフレームを教えてください。

〈DIGNA〉や〈鯖江光器〉〈ETOS〉のフレームは様々な世代から人気がありますね。それぞれのブランドが持つこだわりと品質については私たちも胸を張っておすすめできます。男性ユーザーのために作られている〈DIGNA〉の特徴は、クラシカルな上質さ。テンプル(つる)がゴムメタルという金属でできていて、すごくしなるんですよ。とてもソフトな掛け心地です。内側にレーザーの刻印を入れたりと、見えない部分にまでこだわるお客様からも人気がありますね。

スタイリッシュなデザインが魅力の〈鯖江光器〉のフレームは、繊細な美しさが魅力。〈DIGNA〉もそうですが、パッド(鼻あて)がメタル素材のタイプも揃っていて、掛けると都会的で洗練された印象になります。

〈ETOS〉は女性用のフレームですが、かわいらしいテイストでトレンド感があるのも素敵です。こちらのフレームはシャンパンゴールドを基本に、表面部分だけベージュを入れているので、掛けたときの表情がやわらかく見えます。

実は、この3つのブランドは同じ工場「クリエイトスリー」で作られているんですよ。日本のメガネフレームはチタン加工が得意なことで世界的にも有名ですが、「クリエイトスリー」は軽くて湿気に強いチタンフレームを日本で初めて作った工場でもあります。

レンズをおすすめする際にポイントとしていることはなんですか?

レンズはフレームと違って、外側からのパッと見では価格や上質さがわかりません。お客様にその良さをいかに伝えられるか、プレゼンができるかが勝負です。〈カールツァイス〉のレンズは強みがわかりやすく、豊富なバリエーションのレンズがあり、そのすべてに細部まで筋の通った設計理論があるので、どんな人にもアプローチしやすい点も魅力ですね。

たとえばスマホやタブレット、パソコンといったデジタル機器の使用による眼精疲労を軽減できる「SmartLife デジタルレンズ®」や、夜間のヘッドライトの眩しさを軽減したり、暗がりの見えにくさを解消するドライブに最適化されたレンズ「DriveSafeレンズ」など、幅広く揃っています。

通常の25倍もの精度で測定可能な
ツァイスオリジナルの測定器。

京橋本店で扱っている、ツァイスの測定器について教えてください。

人の眼は、まわりの明るさに反応して黒目の開き方を調整するので、日中はクリアな視界でも、夜になるとにじんだりぼやけて見えることがあります。昼と夜で見え方が変わるといっても、一般的な測定器では昼間の状態でしか測定することはできません。この「i.Profiler plus(アイプロファイラープラス)」は、光を調整して夜間の度数を測ることが可能です。

測定できる度数も通常では考えられない細かい単位で測れるのだとか?

はい。コンタクトレンズや一般的なメガネレンズは、0.25刻みで調整されますが、「i.Profiler plus」では0.01単位、つまり通常の25倍の精度で測ることができます。

測定したデータを元にレンズを設計していくのですか?

そうです。「i.Profiler plus」で測ったデータと視力検査の結果をミックスして「i.Scription®(アイスクリプション)」というシステムで解析します。データ結果は、お客様と一緒にiPad上でモニターすることもできるのも特長です。自分の眼の状態が図でも示されてわかりやすく確認することができます。「こんな細かいデータ見たことがない」と皆さんとても興味深く見ていますね。

フレームを掛けて行う「i.Terminal 2(アイターミナル 2)」では何を測るのですか?

メガネを掛けたときの見え方は、耳の高さによるレンズの傾き具合やフレームの形によっても変わります。この測定器では、フレームを装着した状態で「瞳孔間距離」や「掛けたときのレンズの傾き」「フレームと目の位置」などを正確に測り、最も快適に見ることができるレンズの位置やレンズのカーブを導き出します。こうして、自分のためにカスタマイズされたオーダーメイドレンズができあがるのです。“ベターではなくベスト”を狙って作ることができるのが〈カールツァイス〉のレンズだと思っています。

今はWEBなどをご覧になって、この店舗に測定器があることを知っているお客様が遠方から来てくださることもあります。メガネといえばおしゃれを楽しむものとしてフレームが注目されることが多いますが、最近では少しずつレンズへの興味も高まっていると感じます。

「変わり続けること」と
「変わらずにいること」。

ツァイスのレンズを購入するのはどのようなお客様が多いですか?

医師や映像関係のお客様は多いですね。〈カールツァイス〉は顕微鏡やカメラの分野でも大きな実績がありますので、ご説明をさせていただくとレンズの特長を高く評価してくださり、最初から〈カールツァイス〉のレンズを指名で購入される方もいらっしゃいます。

あとは、子から親へという連鎖が起きるのもこのレンズならではだと思いました。〈カールツァイス〉のレンズを愛用しているご子息が「ストレスフリーなレンズを親にも教えたい」とお母さまを連れてきてくださったのは嬉しかったですね。

最後に、今後のツァイスとの関係で大切にしていきたいことを教えてください。

「変わり続けること」と、「変わらずにいること」そのどちらも大事にしていきたいです。創業以来これまでの長い歴史の中で、私たちのライフスタイルは大きく変化しました。そして、それに合わせてメガネやレンズも進化し、私たちがおすすめする商品も当然変わっていきます。きっとこれからも時代とともにラインナップはアップデートしていくだろうと思います。

ですが、私たちの強みである「想いを込めた接客」は、変わらずに貫いていくべきもの。〈カールツァイス〉の高い品質や技術に共感していただき、価値あるものと納得して購入してもらえるよう、接客や販売の力を磨き続けていきたいです。

内田 和芳
金鳳堂 京橋本店 店長
金鳳堂 京橋本店
東京都中央区京橋2丁目2-1 京橋エドグラン1階
TEL:03-3517-3331
営業時間:10:30〜19:30

ZEISS LENS
良いメガネの秘密。

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実は十人十色な
瞳の個性までを瞬時に把握!
角膜の形状には人それぞれデコボコがあり、それにより生じる光の拡散を収差と呼びます。これが大きいと、コントラストや滲みといった見え方の違和感が生じることも。ツァイスが独自に開発した「i.Profiler®plus」は、こうした個々人の眼のデータを短時間で自動測定・解析することが可能です。一般的な検査では瞳孔の中心部のみ測定するのに対し、瞳孔全体を測定することで波面収差データを精密に測定できます。また、波面収差は昼間と夜間で変化するのですが、一般的な検査では瞳孔の中心部のみ測定するのに対して、「i.Profiler®plus」は瞳孔全体を測定することで夜間の見え方も同時に測定。そのデータと度数測定の結果を「ZEISS i.Scription®」という独自ソフトで解析することにより、昼も夜も良く見える、一人ひとりに適した度数を導き出すことができるのです。